中村建設では、自由設計でお客様の好みやライフスタイルに合った住まいをご提供しています。

最近は、基本的な仕様が決まっていて、いくつかのプランの中から間取りを選んだり、アレンジしたりする「セミオーダーの家づくり」のことまで「自由設計」と謳っているハウスメーカーや工務店がありますが、当社ではゼロから自由に決められるフルオーダーの家づくりを手がけています。

そこで今回は、自由設計の家づくりではどのように間取りを決めていくのか、あるいは、どのようなことに注意を払わなければならないかといった基本的な間取りの考え方についてご説明します。

 

プランの際に確認すること

私たちが間取りを提案する際に、最初に確認することは次のような内容です。
家を建てる敷地があらかじめ決まっている場合は、モデルハウスの見学やご相談にみえる際に、下記のことに答えられるよう準備しておいていただけると、スムーズに計画が進みます。

接道

「接道」とは、建物を建てる敷地に接している道路を示す言葉です。建築基準法では、幅員4m以上の道路に2m以上接していないと建物が建てられないので、注意が必要です。

地目

「地目」とは、不動産登記法によってその土地を総合的かつ客観的に判別し、認定された「土地の用途」のことです。地目の種類は全部で23区分ありますが、主な区分は次の5つです。

■宅地・・・建物の敷地およびその維持もしくは効用を果たすために必要な土地
■田・・・用水を利用して耕作する農耕地

■畑・・・用水を利用しないで耕作する農耕地。牧草栽培地は畑に分類されます
■山林・・・植林の作業をすることなく、自然に竹や樹木が生育する土地
■雑種地・・・どの地目にもあてはまらない土地

上記のうち、田、畑などの農地における土地権利の移転や住宅建築などについては、農地法・都市計画法などの法律によって制限が定められています。
また、地目によって固定資産税等の課税額なども変わります。

用途地域

「用途地域」とは、計画的な街づくりをするために用途が制限された地域のことです。用途地域には13の種類がありますが、住宅に関する用途地域は8種類あります。

特定の制限を設けている地域では、その地域の安全や環境保全を目的として、建ててはいけない住宅や施設が定められています。

家づくりで土地を探す際には、必ず用途地域を確認しておきましょう。
また、新築時には用途地域の制限内でも、将来的に改築や増築をする際に用途地域の制限に引っかかる可能性もあるので注意が必要です。
用途地域を調べるには、自分が住んでいる役所に行って調べる方法が一番確実です。
さらに、最近はWEBでも用途地域の確認ができます。ネットで「自治体名」と「都市計画図」という言葉を検索してみましょう。

その他、下記についても基本的な情報として最初にお伺いしています。

■土地の広さと形
■希望する階数
■入居者の人数
■必要な車の台数
■家相を気にするか・否か

 

「家相」のとらえ方

前述で挙げた確認すべき項目のうち、「家相」については、最近は昔よりも柔軟に考えられるようになりました。
家相とは、奈良時代に中国から伝わった占いで、土地や家の間取りによって住人の運勢を判断します。
その内容はさまざまですが、基本原則として知っておきたいのは「鬼門と裏鬼門」です。

「鬼門」とは北東の方角、「裏鬼門」とは南西の方角を示し、家相ではその方位に玄関、窓、そしてトイレなどの水回りを設けると、家庭に悪いことが起きるとされています。

最近の若い世代の方々は、家相や鬼門・裏鬼門といった言葉すら知らない方が増えてきたため、プランの際に「家相を気にされますか?」とお聞きしても、「気にしません」とお答えになるケースが増えてきました。

しかし、ご本人はそうだとしても、ご両親はそういう訳にはいきません。
なかには、ある程度間取りが固まってきた段階でご両親に相談したところ、家相が問題となり、プランニングが振り出しに戻ったというケースもあります。

中村建設では、そのようなことのないように、あらかじめ家相を調べた上でプランニングを行っています。
とはいえ、家相に縛られすぎてしまうとお客様の理想の間取りを実現できなくなってしまうため、「鬼門と裏鬼門」に関わる玄関・台所・トイレなどの水回りの方位だけは家相を取り入れるようにしています。

 

間取りを決める際のポイントは?

●最初に玄関、次に階段の位置を決定

私たちが実際に間取りをプランする際には、まずお施主様と相談して「玄関」の位置を決め、次に「階段」の位置を決めます。なぜなら、階段の位置は、2階あるいは3階の間取りにまで関係してくるからです。
例えば、玄関を上がってすぐに配置するのか、あるいはリビングイン階段にするのかによって各階の間取りは大きく変わります。

 

●水回りの集中化がもたらすメリット

家事動線を効率的にプランするには、キッチンのそばに洗面・脱衣室や浴室を設け、家事動線を短縮する必要があります。また、トイレや浴室、キッチンなどの水回りを集中させると、給排水の配管も集中するため、水回りに何かトラブルがあった場合に処置がしやすくなります。
したがって、家事効率においても、メンテナンスにおいても、水回りの集中化はメリットをもたらします。
ただし、お施主様のライフスタイルやご要望によって分散させることももちろん可能です。
2世帯住宅の時も上下階の水回り位置を合わせると、給排水管の立ち上げやメンテナンスなどの施工費を押さえるメリットもあります。

 

●リビングは日当たりが一番良い位置に配置

家族が多くの時間を過ごすリビングは、日当たりが一番良い場所に設け、開口部を大きくして、明るさと開放感をたっぷり確保するようにしています。

 

●室内干しスペースの確保

最近は共働きのご夫婦や、花粉症のご家族、黄砂やPM2.5などを気にされる方が増えたことから、洗濯物を室内に干すケースが増えてきました。
そのため、洗面・脱衣スペースの隣に室内干しのスペースを設けるプランが増えています。

室内干しの位置は、南側でも北側でも乾きますが、窓を設けて風通しを良くすると乾きやすくなります。
窓が取れない場合は換気扇を設置すると効果的です。
また、ガス洗濯乾燥機「乾太くん」も人気があり、当社で乾燥機を置くキャビネットを製作することもあります。

 

ウィズコロナの暮らしに合った間取りとは

新型コロナの拡大により、最近は人々のライフスタイルだけでなく住まいの間取りまで大きく様変わりしてきました。
ウィズコロナの暮らしに必要なのは、①感染対策、②リモートワーク対応、そして、③おうち時間を快適に過ごすための対策です。

感染対策

新型コロナの感染拡大以降、玄関を入ってすぐの場所に手洗いコーナーを設けるプランが増えてきました。
帰宅したらすぐに手洗い・うがいを習慣化でき、感染対策に大いに有効です。

また、脱衣室と洗面スペースを分けて設け、洗面スペースを気軽に使えるようにするケースも増えています。
もっとも、脱衣室と洗面スペースの分離については、感染対策というよりも、プライバシーの保護や来客時の配慮を理由に採用する場合が多いです。

 

② リモートワーク対応

自宅でリモートワークがしやすいように書斎を設けたり、LDK内にワークカウンターを設けたりするケースが増えてきました。
ご夫婦ともにリモートワークをするご家庭も多く、リモートワークのスペースを複数用意するお宅もあります。
WEBミーティングを行うことが多い場合は、小さくてもいいので個室を設けることをお勧めします。

③ おうち時間を快適に過ごすための対策

外出が規制され、家にいる時間が増えたため、今までよりもいっそう快適な住環境が求められるようになりました。
暑さ・寒さ対策はもちろんのこと、家の中にずっといても息苦しさを感じないように、リビングを広くしたり、開口部を大きくしたりして開放感を確保することも大切です。

また、お子さんのいるご家庭では、家の中でも楽しく遊べるように壁にボルダリングを設けたり、リビングの隣にキッズコーナーを設けたり、隠れ家的な小屋裏空間を設けたりするなど、さまざまな遊びの空間を取り入れるケースもあります。庭との繋がりを重視したプランや屋上庭園のあるプランなど、家にいてもアウトドア感覚を味わえる間取りを希望されるご家庭も増えています。

 

まとめ

このように、当社で間取りをプランする際には、接道や地目、用途地域などの基本条件を把握した上で、家相の鬼門・裏鬼門の原則を踏まえて考えるようにしています。
また、家事動線やメンテナンス、日当たりを考えて各スペースの配置をプランする必要があります。

特に最近はこれからの暮らしを考え、ウィズコロナを意識した上で、①感染対策、②リモートワーク対策、③おうち時間を快適に過ごすための対策を取り入れたプランをご提案するようにしています。

中村建設では、完全自由設計でお客様のご要望に合ったフルオーダーの家をご提案していますので、いつでもお気軽にご相談ください。
お問い合わせフォームはこちら!